身体に現れる症状はさまざま
長時間労働による頭痛や体のだるさ
長時間労働は、さまざまな身体的不調をもたらします。最初は軽い症状でも、放置すると深刻な病気につながる可能性もあるため、注意が必要です。過労によって起こりやすい身体症状に、頭痛や体のだるさが挙げられます。午後になると始まるズキズキとした頭の痛みがあれば、それは長時間労働による緊張頭痛かもしれません。デスクワークでの集中や、納期前のプレッシャーなど、心身への負担は頭痛という形で現れます。
そして、この頭痛が厄介なのは、勤務後も症状が続く傾向にあること。せっかくのプライベートの時間も、頭痛に悩まされリラックスできないといった、そんな悪循環に陥ってしまうことが考えられます。日常生活に影響を及ぼす労働時間と働き方は、見直す必要があるといえるでしょう。
近年多いのがVDT疲労
パソコンやスマートフォン、テレビなどの画面を長時間見続けることで起こるVDT(Visual Display Terminals)疲労も、長時間労働によって引き起こされる症状の一つです。特に、PC作業の多いデスクワーク中心の職種に多く見られます。VDT疲労の代表的な症状は、目の痛みや疲れ目、肩こり、頭痛、吐き気などです。 また、ドライアイや視力低下を引き起こす可能性も指摘されており、近年増加の一途を辿っています。
こうした症状を放置すれば、慢性的な痛みや視力低下、自律神経の乱れに繋がってしまうかもしれません。長時間労働を改善するのが一番ですが、すぐに実現が難しい場合、まずは意識的に画面から目を離して遠くを見たり、ストレッチをしたりするなど、こまめな休憩を挟むように心がけましょう。
女性ならではの身体的な不調が現れることも
長時間労働によるストレスは、女性にとってより深刻な問題を引き起こす可能性があります。たとえば、生理不順や月経困難症、PMS(月経前症候群)の悪化、更年期障害の症状悪化など、女性ホルモンと密接に関係する症状はストレスによってバランスを崩されやすいです。日常生活に大きな影響を与えてしまうこともあります。
また、肌の調子が悪いと感じたら、それもストレスのサインかもしれません。 ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、肌荒れやニキビ、乾燥などのトラブルを招きやすいです。こうした症状を身体からのSOSのサインと捉え、自分を労ってあげる必要があります。規則正しい生活、バランスの取れた食事、そして質の高い睡眠を心がけ、心身ともに健康な状態を保つことが大切です。
そして、もしも異変を感じたら、一人で抱え込まずに早めに医療機関を受診し、無理のない働き方を見直すようにしましょう。