残業が多く労働時間が長くなる職種とは
そもそも労働時間が長くなっている「看護師」
長時間労働を強いられている職場は、日本の企業すべてというわけではありません。長時間労働を強いられてしまう職種は決まっていて、その職種に就いている人のほとんどが長時間労働を強いられています。「看護師」もそのひとつです。
看護師は日勤だけでなく準夜勤や夜勤もあります。そのためシフト制のもと勤務を行うのがふつうです。平日勤務のシフト制勤務の職場は、土日休みの職場に比べて年間の休日数が少なくなります。例え時間外労働がなくても、看護師の職場は始めから長時間労働をすることを前提にしているケースが多いということになります。ただでさえ看護師の勤務時間は長いのに、人手不足のせいで時間外労働を強いられることもあり、とても過酷な労働環境になっています。
長時間労働の上、待遇が悪い「介護職員」
人手不足が叫ばれている「介護職員」も残業時間が多くなっています。そもそも介護職員の仕事は大変な割に待遇が悪く、離職率が高いです。看護師の初任給が22万円なのに対して、介護職員の初任給は15万円がせいぜいです。過酷な労働環境と、それに見合わない給料が離職者を生み、残った介護職員の労働時間がさらに長くなるという悪循環があります。さらに介護職員は、介護活動のための「リスク管理委員会」や「衛生管理委員会」などの「委員会」に所属する必要があります。委員会での仕事は業務後に行われることが多いため、委員会がある日は残業をすることになります。
また仕事を上がる時には、引き継ぎのために書類を作成する時間も必要ですし、施設を利用している高齢者の容態が急変した時は、残業をして対応しなくてはなりません。
時間外労働が多すぎる「教師」
最近は「ブラック部活」が話題になっていますが、部活動を指導している先生は毎日かなりの残業をしていることになります。しかも公務員ですので少しの手当てが出るものの、残業手当が出ることはありません。教師は授業以外にも、テストを作る時間、採点をする時間、文化祭や体育祭などの準備の時間などを担当するなど、山のように仕事があります。授業時間以外の作業はほとんど時間外労働をしてこなすことになります。部活動の顧問になると平日の残業だけでなく、休日出勤も強いられます。また問題のある生徒のいるクラスの担任になると生徒の家に行って両親と話をするための時間も必要です。モンスタ―ペアレンツからのクレーム処理も教師の仕事のひとつですが、こちらももちろん時間外労働になります。